CSR・健康経営

私たちが目指すCSR

ANAグループ⾏動指針(ANA’s Way)に掲げられる「社会への責任:誠実かつ公正に、よりよい社会に貢献します。」という目標を実現するために、多様なステークホルダーとのコミュニケーションを通じ、「社会から『安心と信頼』を得て、自らも持続的に成長し、未来社会の創造に貢献し続けること」が私たちANA新千歳空港株式会社が目指すべきCSRであると考えています。
日々の企業活動の中で、私たちだから提供できる価値を追求し、当社に関わる多くのお客様の期待に応えていくことで、経営理念を実現していきます。
■ 基本的な考え方
ステークホルダーの皆様のニーズやご意⾒を企業活動に取り⼊れながら、企業価値を守り、高める活動をグループ全体で強化していきます。
ANAグループサプライヤー行動指針 社会への責任ガイドライン
■ CSRの取り組み
新千歳空港を拠点としているANAグループ7社で構成される「Team CTS」の活動をはじめとし、様々な取り組みを行っています。
地域社会とのかかわり
●航空自衛隊千歳基地 「航空祭」への協賛
(2023年撮影)
●千歳サーモンマラニックへの協力
(2023年撮影)
●氷濤まつりへの協賛
(2023年撮影)
●子ども食堂・児童館への食品寄贈
(2023年撮影)
環境への取り組み
●ペットボトルキャップの回収・寄贈
休憩室や事務所内に回収箱を設置しているほか、 Team CTSではペットボトルキャップアートを制作・展示しています。回収したペットボトルキャップは、千歳市社会福祉協議会を介して、愛キャップ市民回収運動実⾏委員会に引き渡され、千歳市内の社会福祉事業推進のための資源として役立てられています。
平成20年度より開始し、累計で約5,040kgのペットボトルキャップを寄贈しました。
(2023年撮影)
お客様満足度向上に向けた取り組み
日頃よりANAグループをご利⽤頂いているお客様への感謝の気持ちを込めて、アイヌ語表記の横断幕を使⽤したお見送りイベントなどを実施しています。

コンプライアンス

ANA新千歳空港では、「ANAグループ・コンプライアンス規程」に基づき、ESGプロモーションリーダーを牽引役として、コンプライアンス体制を構築しています。また、法務部門との連携を明確化することにより、法的リスクの極小化に注力し、企業価値の失墜につながる事態の発生を予防するための取り組みを強化しています。

リスクマネジメント

ANA新千歳空港では、ESGプロモーションリーダーを配置し、リスク管理活動を推進する体制を構築しています。
ESGプロモーションリーダーは、会社全体のリスク管理を統括する立場として、各部署とリスク対策を計画的に実施するとともに、危機対応にあたる役割を担っています。
また、新千歳空港を中心とするBCP(Business Continuity Plan)を策定し、ANAグループ各社との連携を図ることでリスクマネジメント強化に努めています。

ANA新千歳空港の
健康経営について

~ANA新千歳空港(株)は
3年連続で「健康経営優良法⼈2024
ホワイト500」に
認定されました~

健康経営優良法人2024
経済産業省が創設した健康経営の顕彰制度である「健康経営優良法⼈2024(ホワイト500)大規模法人部門」の認定を受けました(経済産業省令和5年度健康経営度調査全回答企業数3,520社のうち、上位500位以内。ANA新千歳空港(株)の令和5年度健康経営評価度順位は1~50位)。
今後も健康管理指標の達成に向け取り組みを強化し、健康経営の推進を通じて持続的な成⻑を実現します。
■背景・目的

ANA新千歳空港(株)では、全ての従業員が心身ともに健康で、イキイキと仕事ができる職場づくりを目指し、「ANAグループ健康経営宣言」に則って、様々な施策に取り組んでいます。
2017年4月には健康管理体制として千歳グループ健康管理室を設立し、従業員の「こころとからだ」をサポートする仕組みを充実させ、健康増進に向けた取り組みの強化を図っています。

■健康経営戦略マップ

解決したい経営上の課題に対して、健康経営の実施により期待する効果や具体的な取り組みのつながりを整理・把握し、健康経営を推進しています。

健康経営戦略マップ

■推進体制

従業員・健康保険組合・会社が三位一体となって実戦していくことに加え、ANA グループ健康経営の最高責任者であるCWO(Chief Wellness Officer)指揮の下、個社でWO(Wellness Officer)とWL(Wellness Leader)を選出、またWLは社内各部から選出されたWS(Wellness Supporter)と連携し、社員の健康にかかわる状況を正確に把握した上で、各種健康増進施策を進めていきます。

■具体的な取り組み

 健康管理の取り組み

 疾病予防にかかわる取り組み

 メンタルヘルスにかかわる取り組み

 安全衛生活動にかかわる取り組み

 健康管理の取り組み

「千歳グループ健康管理室」では、定期健康診断の結果を受けて、ANA グループで共通化された診断項目・判定基準・システムにより、産業医および保健師が一人ひとりの健康を適切にサポートしています。
●定期健康診断受診率100%
2020年度以降100%達成
健診後の精密検査介⼊率100%(ハイリスク者への施策)
●特定保健指導実施率の向上

 疾病予防にかかわる取り組み

●がん予防、女性特有の疾病対策

 定期健診では「大腸がん検査」「胃がん検査」「前立腺がん検査」「肝臓がん検査」 「子宮がん検査」「乳腺エコー検査」を実施しているほか、「乳房触診モデル」を使用し、乳がんの早期発見に向けた啓発活動を行っています。
また、毎月の健康だよりに加え、「女性特有の健康課題に関する」E-learningも配信しています。
※管理職回答率100%

●禁煙への取り組み

産業医による禁煙セミナーの様子
▲産業医による禁煙セミナーの様子

「煙のない職場環境を目指す」というANAグループの方針に基づき、産業医による禁煙セミナーの開催、禁煙サポートグッズの配付、卒煙相談窓口の設置のほか、社内喫煙室の全面閉鎖を行いました。今後も健康保険組合と連携し禁煙サポートを行います。
※禁煙セミナー参加者(2022年度17名)


●高年齢従業員の健康対策

60歳を迎えるスタッフへのバランスチェックの様子
▲60歳を迎えるスタッフへの
バランスチェックの様子

60歳を迎える従業員に対して、「バランスチェック」と「健康確認」を実施しています。また、年に一度「高年齢労働者に配慮した作業負担管理状況チェック」を行い、長く働くことのできる環境を整えています。


●生活習慣予防の取り組み


▲MY HEALTH WEB、
歩Fes(あるフェス)PR画像

全従業員にMY HEALTH WEB(個人向け健康増進アプリ)を導入しています。アプリから健康診断の結果を閲覧することができ自分の健康状態を把握することが可能です。
また、ウォーキングイベント「歩Fes(あるフェス)」を通じ、従業員の健康保持、増進に取り組んでいます。
※ウォーキングイベント参加者(2021年度98名、2022年度333名)


●健康増進イベント

ベジチェック
ベジチェックの様子

▲ベジチェックの様子

血管年齢測定の様子

▲血管年齢測定の様子

全従業員が楽しみながら参加できるイベントを企画し、健康的な生活への意識付けを行っています。他企業とコラボし、体験型イベント「ベジチェック」や「血管年齢測定」イベントを実施しました。
※ベジチェック参加者(2022年度344名)
※血管年齢測定参加者(2022年度236名)

 メンタルヘルスにかかわる取り組み

ANAグループのメンタルヘルスアドバイザー(精神科医師)によるセミナーを開催し、メンタルヘルスの正しい知識を学んでいます。全社員を対象としたストレスチェックを定期的に実施し、高ストレス判定者には産業医との面談機会を設定しています。ストレスチェックの結果をもとに組織分析を⾏い、部署別で課題を抽出し、職場環境の改善に取り組んでいます。保健師による新入社員・異動者へのメンタルサポート面談を実施し、従業員の心の健康をサポートする体制も整えています。「テレワーク時の健康管理やメンタルヘルス」に関する健康だよりを発⾏し、「こころの健康づくり」に継続して取り組んでいきます。また、定期的な1on1ミーティングを実施し、部下の悩みや不安に関し、上司が寄り添いながら、お互いの関係性を築いています。

メンタルヘルスセミナーの様子
▲メンタルヘルスセミナーの様子
新入社員研修での保健師による健康管理講話
▲新入社員研修での保健師による健康管理講話
 安全衛生活動にかかわる取り組み

月一回の安全衛生委員会の開催に合わせて、産業医による職場巡視を実施し、職場環境の改善に努めています。また、保健師による「千歳健康だより」も発行しています。今年度は労働災害撲滅に向けた取り組みとしてみどり十字ポスターの掲示、各部署における「注意喚起ポスター」を作成し、従業員の安全を守っています。
また、朝礼時には体操を実施し、すきま時間で毎日手軽に取り組めるような体の不調を改善させるコンテンツも活用しています。
従業員が健康かついきいきと働くことのできるよう、安全衛生活動の展開をさらに強化していきます。

千歳健康だよりのサンプル
▲千歳健康だよりのサンプル
注意喚起ポスターのサンプル
▲注意喚起ポスターのサンプル
朝礼時に実施するこれだけ体操の様子
▲朝礼時に実施するこれだけ体操の様子
■労働災害発生状況
労働災害発生状況

※2020年・2021年は新型コロナウイルス感染拡大の影響による特殊環境での実績となります。
※2023年は9月時点の労働災害発生件数

■労働安全や従業員のヘルスリテラシー向上のための社員教育の実施
▼左右にスライドしてご覧下さい
テーマ 実施内容 対象者 参加者数
卒煙セミナー&eラーニング 健康と喫煙、およびタバコが環境に与える影響についての理解の促進と卒煙に向けた取り組み 全社員 907名
ベジチェックイベント 機械に手のひらを当てるだけで、野菜摂取レベルを推定するイベント 全社員 344名
歩FESウォーキングイベント 「MY HEALTH WEB」のスマートフォンアプリを利用したウォーキング大会 全社員 333名
血管測定イベント 人差し指を機械に入れて、指先の脈波の形を数値化して血管年齢を推定するイベント 全社員 236名
飲酒セミナー お酒に関する基本知識や酔いのメカニズム、飲酒する上での注意点、正しいお酒の飲み方などの理解の促進を図る 全社員 119名
全国健管リレーセミナー ANAグループの各健管の産業医が持ち回りでセミナーを実施(全9回) 全社員 87名
女性の健康セミナー&eラーニング PMS※1や痛みなど、働く女性と月経や女性特有のがんについて理解の促進を図る 女性社員
管理職
542名
メンタルヘルス研修 心の健康を維持や効果的なストレス対策をとるために必要な知識を学び、メンタルヘルスの保持増進等を図る 管理職
GL
新入社員
148名
新入社員向けセミナー 新入社員を対象に労働安全衛生・健康経営に関する基本的事項に関する理解の促進を図る 新入社員 118名
熱中症セミナー 外部講師による熱中症対策 安全衛生委員 16名
(※1)PMS(月前症候群)とは生理前に現れるこころや体の不調のことです。
■取り組みの結果

「ANAグループ健康経営」の推進に向けて、課題から指標を設定し、その指標向上に向けて、PDCAサイクルを循環させています。また取り組みの経営に対する影響の分析を行うべく、健康関連コストとして、アブセンティーズム・プレゼンティーズムのデータを分析しています。

※1 アブセンティーズム:
個人が体調不調やメンタルヘルス不調などを抱え、欠勤や休職、遅刻、早退をしてしまう状態
※2 プレゼンティーズム:
出勤していながらも、体調不良やメンタルヘルス不調などが原因で、従業員のパフォーマンスが低下している状態
従業員の健康課題

●生活習慣病の有無

年々生活習慣病者が増加しています。
その背景としてコロナ禍によるリモートワークの増加やステイホーム等によって、運動習慣や食生活に代表される生活習慣が大きく変化したと考えられます。運動習慣や食事習慣(生活習慣)に関する施策を充実させることで、従業員の健康意識を向上させていきます。

生活習慣病の有無

●BMIの分布

男女ともに7割は標準体重でした。
男性の2割近くが肥満で年齢が上がると高くなる傾向にある一方、女性は1割が低体重でした。低体重は腰痛などに悪いだけではなく、貧血(疲れやすい・だるい)、妊娠・出産時のリスクを巻き起こす可能性もあることから、肥満と同様に適正体重とすべく取り組んでいくことが重要ということが確認できます。

BMIの分布

※2022年度定期健康診断者を受診した1,053名を基準として算出

 

BMI適正者の割合(年度推移)

●喫煙について

年々喫煙率が減少傾向になってきてはいるものの、全国平均と比較するとまだ高い傾向があるので引き続き禁煙対策を実施していきます。

BMI適正者の割合(年度推移)

※2020年度全国平均︓17.8% (2021年度以降の全国喫煙率データの統計は無し)

以上のことから、「BMI」「喫煙率」「メタボリックシンドローム」にかかわる指標を設定するとともに、メンタルヘルス関連の健康状態の改善を目指しています。ストレスチェックより「身体愁訴」の数を基にした指標を設定し、これら4点を健康管理指標として定めました。

①BMI適正者比率:18.5≦BMI<25の人の割合(BMI = 体重kg ÷ (身長m)2)
②喫煙率:喫煙者の割合
③メタボリックシンドローム該当率:40歳以上のメタボリックシンドローム診断が基準該当の人の割合
④身体愁訴該当率:身体愁訴が3つ以上の人の割合
健康状態による影響・損失

定期的に従業員へのアンケートを実施し、アブセンティーイズム・プレゼンティーイズム・ワークエンゲージメントを数値化し、その経過を確認しています。プレゼンティーズムやアブセンティーズムの改善するために日常的に健康相談が出来る社内相談窓口の設置、従業員満足度調査(ANA‘s Survey)、1on1(個別の対話機会)の設定、高ストレス者への面談機会の設定、産業医・保健師によるセミナーを実施し、ヘルスリテラシーを高めています。

▼左右にスライドしてご覧下さい。
  2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
アブセンティーズム※1 1.9日 2.3日 2.0日 3.1日
プレゼンティーズム※2 74.9% 75.1% 74.6% 72.7%
ワークエンゲージメント※3 3.6点 3.6点 3.7点 3.8点
傷病による休業者人数※4 11人 18人 32人 33人

(※1)ストレスチェックアンケートにて、「昨年1年間に、自分の病気で何日休みましたか。(有休・欠勤・休職等すべて含む)」という設問で、平均日数を算出し、アブゼンティーズムを分析。

(※2)ストレスチェックアンケートにて、「病気やけががない時に発揮できる仕事の出来を100%として過去4週間の自身の仕事を評価してください。」という設問にて、平均の%を算出し、プレゼンティーズムを分析。

(※3)CTSAP Pulse Survey、ANA’s Surveyにて、ワークエンゲージメントにかかわる各種設問をスコア化。(5点満点)2022年度の回答率は99.4%(910/915)

(※4)1か月以上休業している従業員

ANA新千歳空港(株)の健康関連コストのほとんどは、プレゼンティーズムによる損失(従業員の生産性低下)となっています。なお、一人当たり健康関連コストは以下のグラフの通りとなっています。

合計 1,109,504円
プレゼンティーズム 941,120円
アブセンティーズム 29,384円
医療費 139,000円
•ストレスチェックアンケート回答者のうち、アブセンティーズムとプレゼンティーズムの設問に回答した人(905名)を対象として算出。
•医療費は2022年度のレセプトデータから算出。
•プレゼンティーズム=[プレゼンティーズム損失割合]×[2022年度の一人当たり年収(給与&賞与)]
•アブセンティーズム=[アブセンティーズム(日数)]×[2022年度の一人当たり日収(年収を365日で割った額)]
ANA新千歳空港(株)従業員の健康状態の変化と今後の目標
ANA新千歳空港(株)において、健康管理指標として①BMI適正者比率 ②喫煙率 ③メタボリックシンドローム該当率 ④身体愁訴該当率の4項目を掲げ、当社で目標値を設定し、2030年までに達成することを目指します。
《実績》
▼左右にスライドしてご覧下さい
割合(%)
  BMI適正者比率 喫煙率 メタボリックシンドローム
該当率
身体愁訴該当率
  男性 女性 男性 女性 男性 女性 男性 女性
2019 66.4 77.4 38.7 6.2 18.8 1.6 26.6 41.7
2020 60.9 75.0 33.7 5.5 19.6 1.7 27.0 38.0
2021 60.3 73.1 31.8 5.0 18.4 1.8 23.0 42.2
2022 63.8 72.8 30.8 5.6 11.8 3.5 29.4 50.4
2023 確認中
《今後の目標値》
▼左右にスライドしてご覧下さい
割合(%)
  BMI適正者比率 喫煙率 メタボリックシンドローム
該当率
身体愁訴該当率
  男性 女性 男性 女性 男性 女性 男性 女性
2024 64.5 73.1 29.6 4.94 11.4 3.34 27.7 48.0
2025 64.8 73.2 29.1 4.89 11.3 3.26 26.9 46.5
2026 65.2 73.4 28.6 4.84 11.1 3.18 26.1 45.1
2030 66.6 74.0 26.4 4.63 10.4 2.85 23.0 39.2

●健康経営の実施により期待する効果

健康な社員が業務に従事し最高なサービスを提供することで、お客様の笑顔につながり、再びANAグループをご利用いただけることを効果として期待しています。
※参考:平均勤続年数:2022年3月現在 6年1ヶ月

●その他

総実労働時間:
2019年度(1907時間)
2020年度(1375時間)
2021年度(1736時間)
2022年度(1780時間)

※2020年・2021年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響による特殊環境での実績となります。
 
年休取得状況:
2019年度(11.1日)
2020年度(12.8日)
2021年度(13.5日)
2022年度(14.9日)

更新日:2023年10月13日